QM3(キューエムスリー)は、韓国のルノーサムスン自動車が販売していた小型クロスオーバーSUVである。

概要

コンセプトモデル

2011年のジュネーヴモーターショーならびに東京モーターショーで披露されたコンセプトカー「ルノー・キャプチャー」をベースに、2012年の釜山モーターショーにおいて「ルノーサムスン・キャプチャー」(Renault Samsung Captur )の名で発表された。

日産・ジュークをベースとした小型2ドアクロスオーバー (CUV) であることや、ルーフにカーボンファイバー製の着脱式を採用したこと、22インチアルミホイールやガルウイングドア、LEDヘッドライトを採用する点など、エンブレム以外はルノー版とほとんど同じである。

なお、キャプチャーは一時期、ルノー三星ギャラリーに展示されていたこともある。

市販モデル

2013年1月 キャプチャーの市販型の情報が公開され、追って3月のジュネーブモーターショーで発表された。

ルノーサムスンからも公式に情報が公開され、同年下半期に発売予定と発表した。

市販型は2013年3月のソウルモーターショーならびにメーカー公式サイト上で正式に発表。コンセプトモデル時代の名称をルノーサムスンの車名の法則(アルファベット2文字 車格)に則った名称である「QM3」に変更するとともに、エクステリアも5ドア化など市販向けに修正された。デザインは市販型のキャプチャー同様、ルノーデザイン部のローレンス・ヴァン・デン・アッカーが執りまとめた。 ベースはコンセプトモデル同様にジュークだが、キャプチャーとは違い、サイズやメカニズムの詳細はこの段階では公表されていない。

初代(2R型、2013年 - 2019年)

ルノーサムスン最小の車種であり、同時にQM5に次ぐ本格的なSUVとなる。

製造は釜山工場ではなく、キャプチャー同様スペインにあるルノー・バリャドリッド工場で行われるため、ルノーサムスンとしては初の輸入モデルとなる。

なお、2013年11月にはティザーサイトによる詳細が発表され、1.5Lディーゼル(dCi) ゲトラグ製パワーシフトDCTを採用し、グレードは「SE」(モノトーンカラー)、「LE」「RE」(ともに2トーンカラー)の3種を用意した上で翌12月に発表予定とアナウンスされ、同時に行った1000台限定の事前予約はわずか7分で埋まった。その後、12月28日に正式発表された。

2016年からは、公式サイトやYouTube等で「CAPTURE(CAPTUR) LIFE」(前期型)「CAPTURE(CAPTUR)VIVID LIFE」(後期型)のフレーズを前面に押し出すことで、キャプチャーとの関係性を強調している。

  • 2013年12月28日 - 発表・発売。
  • 2014年12月1日 - 2015モデルを発表。REに新色「マリンブルー」(ルーフ部はホワイト)を追加し、キャプチャーで採用済のインテリアカラーを加え、計3種類としたことで、組み合わせを大幅に拡大。SEには電動格納式ドアミラーを追加。グレード体系およびメカニズムに変更はない。
  • 2015年3月1日 - 「RE」をベースに専用車体色の「ソニックレッド」を纏い、スキッドプレートや路面状況に応じてグリップ力を変えられる「グリップコントロール」を標準装備しながらも価格をそのままとした「RE SIGNATURE」を追加。
  • 2015年11月18日 - 2016モデルに移行。全車にオートストップ&スタートを標準装備としながらも、K9K型エンジンはユーロ6基準をクリアする排ガス性能を満たすように改良したため、燃費は18.5km/Lから17.7km/Lに低下した(その後のランニングチェンジで17.3km/Lに低下)。インテリアはセンターコンソールのデザインを改良して移動式カップホルダーを追加し、フロントシートに角度調整レバーを追加することで使い勝手を向上させた。また、外装色には新色「カーボングレー」も追加された。
  • 2016年11月25日 - 2017モデルに移行。「RE SIGNATURE」に「エトワールホワイト」を追加し、「ソニックレッド」「ショコラブラウン」を加えた3種からの選択制とした。「エトワールホワイト」は専用装備として、ホワイト色がベースの2トーンカラーや電子ルームミラー、シルバー色のスキッドプレート等を備える。
  • 2017年7月26日 - マイナーチェンジ(販売は8月1日より)。変更内容は先に改良を施されたキャプチャーにほぼ準拠。ロシア向けキャプチャーに似たフロントマスクに刷新され、フロントには新たにC型のランプシグネチャーを採り入れたバンパー、「LEDピュアビジョン」と呼ばれるLEDヘッドライト、シーケンシャル(連鎖点灯)タイプのターンランプを採用。リヤコンビレンズにもLEDが採用される。外装のカラーリング、内装の素材、アルミホイールのデザインも変更され、REには新たにクラス初のパノラミックガラスルーフを採用した「REパノラミック」を追加した。メカニズムとスリーサイズに変更はない。
  • 2019年12月 - 販売終了。
  • 2020年5月13日 - 2代目がルノー・キャプチャーとして韓国再上陸。

なお、キャプチャーとの差異として以下の点が挙げられる(前後期共通)。

  • 0.9L/1.2Lガソリンエンジンが非設定
  • フロントグリル内のCIマークとモール(CIマークが収まるように形状変更されている)の変更
  • リヤゲートガーニッシュ(キャプチャーは「CAPTUR」のエンボス加工あり、QM3は無印)
  • 車名エンブレムの追加
  • カラーリング設定    など

グレード

2018年3月現在

  • SE(Sensible Edition)
  • LE(Luxury Edition)
  • RE(Royal Edition)
  • RE PANORAMIC
  • RE SIGNATURE

車名の由来

車名の「QM3」はQM5同様、Qは追求という意味の「Quest」、Mはドライブを意味する「Motoring」のそれぞれの頭文字、3は車格を意味する。

脚注

関連項目

  • 日産・ジューク - ベース車両
  • ルノー・キャプチャー - 兄弟車
  • 日産・Bプラットフォーム
  • ロマン・グロージャン - CMキャラクター

外部リンク

  • QM3前期型 ルノーサムスン公式サイト内
  • NEW QM3後期型 ルノーサムスン公式サイト内

ルノーサムスンが赤字…役員40%削減・構造調整に着手 Joongang Ilbo 中央日報

르노삼성 뉴 QM3 출시 YouTube

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[르노코리아(삼성)] 뉴QM3 디젤 1.5 LE

ルノーサムスン「QM6」、国産中型SUVの販売順位2位へ飛躍 亜洲日報