村井駅(むらいえき)は、長野県松本市村井町南にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)篠ノ井線の駅である。

歴史

最盛期には石炭や絹糸等の貨物が積卸しされていた。

年表

  • 1902年(明治35年)12月15日:国鉄中央線塩尻 - 松本間開通時に開設。一般駅。
  • 1922年(大正11年):駅舎改築。
  • 1982年(昭和57年)10月31日:専用線発着を除く車扱貨物取扱廃止。
  • 1985年(昭和60年)3月14日:荷物扱い廃止。
  • 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、JR東日本・JR貨物の駅となる。
  • 2005年(平成17年)12月17日:自動改札機稼動開始。
  • 2014年(平成26年)4月1日:東京近郊区間に編入される。
  • 2017年(平成29年)4月1日:ICカード「Suica」の利用が可能となる。
  • 2022年(令和4年)3月1日:新駅舎の建設を開始。
  • 2024年(令和6年)
    • 10月8日:上り線のりばを新設したホームに切り替え従来のホームは下り線専用となる。
    • 10月26日:新駅舎および東西自由通路完成。
  • 2025年(令和7年)2月:駅番号にSN 03を設定。

駅構造

東西を結ぶ連絡通路を有する橋上型の地上駅。下り専用の島式ホームと上り専用の単式ホームの2面2線を有する地上駅である。 ホームと駅舎は跨線橋で連絡しており各ホームに階段とエレベーターが1箇所ずつ設置されている。 かつて島式2線ホームで現在の下り専用ホームに上下線の列車が発着していた。複数の側線も有した地上駅だった。この下り専用ホームの高さは鉄道車両の変遷などで嵩上げや改築がされているが、基礎部分に開業当時のレンガ積みホームの名残を今でも側面から見ることができる。2024年10月26日から2階に待合室と学習スペースをそなえており図書館が併設されている。旧駅舎は1922年に建設され木造のものであった。しかし新駅舎の建設に伴い解体され仮設駅舎での営業になった。仮駅舎は旧駅舎に建てられたが、しばらくして工事の関係から移転し南側に、2024年10月8日から自動改札機が新駅舎に設置され従来の自動改札機は撤去された。2024年10月26日より利用開始の新駅舎は橋上型で、2026年度までに西側にも駅前広場が整備されていく。また、東側に上り専用の単式ホームが新設された。これに伴い2024年10月8日の始発列車以降は従来の島式ホームは上り線側の乗降扱いを取りやめ下り専用となり上り線側には柵が設置され2面2線の単式島式混合型になった。これは従来のホームが狭く島式ホームこそ故に拡張が困難だったことが要因である。

松本駅管理の業務委託駅で、ステーションビルMIDORIが駅業務を受託しており、Suica対応の自動改札機、みどりの窓口が設置されている。

のりば

(出典:JR東日本:駅構内図)

旧構造

島式ホームの1面2線を有する地上駅であった。東側が1番線で西側が2番線だった。 ホームと駅舎を結ぶ跨線橋のホームの階段は現在よりも南寄りあった。 また西側に複数の側線も有した。島式ホームの基礎部分に開業当時からのレンガ積みの名残がある。旧駅舎は平屋建てであった。

以前はまれにホッパ車が側線に留置され、バラストが保管されていたことがあった。

貨物取扱・専用線

JR貨物の駅は、通年休止駅(車扱貨物臨時取扱駅)となっており、2014年3月時点で定期貨物列車発着は消滅している。

かつては、駅の東側にJX日鉱日石エネルギー松本油槽所があり、その荷役設備へ至る専用線(荷役線)が2本分岐していた。この専用線は油槽所への石油輸送に使用されているため、当駅には南松本駅からの1日2往復の専用貨物列車が停車し、貨車の連結・解放を行っていた。ただしタンク車の発駅は根岸駅で、南松本駅で別の列車から継走されていた。

2011年3月に貨物取り扱いが終了。油槽所は解体され、跡地は松本国際高等学校となっている。

また共同石油や大協石油松本油槽所荷役設備へ至る専用線も分岐していた。また、民営化前は駅舎南側に貨物ホームが設置されていた。

貨車の入換作業はJR貨物関連会社のジェイアール貨物・信州ロジスティクスが受託している。構内には同社松本営業所村井分室があり、コンテナを改造した小さな詰所が置かれていた。小屋状の貨車移動機用機関庫もあったが、2020年頃に撤去、残った側線も新駅舎建設に伴い、2022年3月までに全て撤去された。

利用状況

JR東日本によると、2023年度(令和5年度)の1日平均乗車人員は2,129人である。

2000年度(平成12年度)以降の推移は以下の通り。

駅周辺

建物に囲まれており駅舎は線路を東側と西側に跨る橋上駅舎である。東口南側に路線バスやタクシーが発着する交通広場がある。かつては駅の東南に大きな2階建ての自転車置場があった。駅前に、若山牧水夫人であった若山喜志子(塩尻市出身)の歌碑(村井駅の一駅一名物)があり、駅前電話ボックス裏に築庭紀念が埋まっていた。塩尻市との境界も近く駅舎から約500m南に境界線が通っている。松本空港や牛伏寺の最寄り駅ではあるが、これらの利用者は少ない。空港の近くを通るバス路線はあるが牛伏寺直行の定期路線バスはない。松本駅と塩尻駅のほぼ中間地点に位置し、通勤通学客利用が多い。

また駅舎前に立ち食い蕎麦屋「イイダヤ軒」があるが、駅舎工事に伴い休業している。

従来、駅舎・出入口は東側のみで西側には宅地が広がっていたにもかかわらず西口はなく長らく近くの踏切を迂回する必要があった。 2024年10月26日から新駅舎の東西自由通路の供用開始とともに西口も併用が開始された。

東口

  • 国道19号
  • イオンタウン松本村井
  • 八十二銀行村井支店
  • 松本信用金庫村井支店
  • 長野県信用組合村井支店
  • ナガノトマト本社・本社工場 - 地元の繭生産者が組合方式で設立した製糸工場「共栄社村井」を発祥とする企業である。
  • 北国西街道(善光寺西街道) 村井宿 - 道路や一部の建物に昔の面影があるが、現在では道沿いの住宅地となっている。若山喜志子の歌碑がある。
  • まつもと医療センター松本病院
  • 松本国際高等学校
  • 信州塩尻自動車学校

西口

  • チサンイン塩尻北インター
  • ABホテル塩尻
  • 都波岐神社
  • 長野自動車道
    • 塩尻北インターチェンジ
  • 県道441号(あづみ野やまびこ自転車道)
  • 信州スカイパーク(長野県松本平広域公園)
  • 信州まつもと空港

バス路線

当駅発着の路線バスは全て東口の南にあるロータリーの「村井駅」バス停に発着する。
オンデマンドバスのるーと松本のバスが発着しており、塩尻市からのるーと塩尻のバスも発着している。
  • アルピコ交通(通称・松本電鉄バス) - 寿台、松本バスターミナル方面
  • 地域連携バス 平田・村井線 - デリシア寿豊丘店方面
  • 地域連携バス(旧松本市西部地域コミュニティバス) - 松本空港入口・山形村・アイシティ21方面、まつもと医療センター方面
  • オンデマンドバス のるーと松本、のるーと塩尻

隣の駅

東日本旅客鉄道(JR東日本)
中央本線・ 篠ノ井線
□快速・■普通(いずれも「みすず」含む)
広丘駅 (SN 02) - 村井駅 (SN 03) - 平田駅 (SN 04)

脚注

記事本文

利用状況

関連項目

  • 日本の鉄道駅一覧

外部リンク

  • 駅の情報(村井駅):JR東日本

村井駅

村井駅周辺の紹介 写真22枚 長野県松本市

村井駅周辺の紹介 写真22枚 長野県松本市

村井駅周辺の紹介 写真22枚 長野県松本市

村井駅