この項目では、2018年シーズンのJ2リーグについて述べる。

概要

J2リーグとして20年目のシーズン。

明治安田生命保険相互会社をタイトルパートナー (冠スポンサー)として、「2018明治安田生命J2リーグ」の名称で行う (4年契約の4年目)。

スケジュール

2017年12月12日に大会方式および試合方式が、2018年1月22日に各クラブのホーム開幕カードが、同月24日に詳細な日程が発表された。2月25日開幕、11月17日閉幕の全42節・合計462試合で行われる。J1と異なり、2018 FIFAワールドカップに伴う中断期間は設けられない。

なお、ヴァンフォーレ甲府とアルビレックス新潟はJリーグYBCルヴァンカップに参加するが、両チームがプレーオフステージ及びノックアウトステージに進出した場合のみ日程の調整が行われることになっている。

2018年シーズンのJ2クラブ

2018年シーズンのJ2のクラブ数は前年同様の22。

2017年のJ1リーグ16位のヴァンフォーレ甲府は2012年シーズン以来6年ぶり、17位のアルビレックス新潟は2003年シーズン以来15年ぶり (降格によるものとしてはクラブ初)、18位の大宮アルディージャは2015年シーズン以来3年ぶりの降格。2017年のJ3リーグ2位の栃木SCは2015年シーズン以来3年ぶりの昇格。このためJ2としては2007年シーズン以来11シーズンぶり史上3度目の、J2初参戦クラブのないシーズンとなった。

  • チーム名・本拠地名については2018年1月24日付リリース時点のもの。クラブライセンスについては2017年9月26日承認時点のもの。

監督交代

特記なき場合、監督代行はトップチームのヘッドコーチが務めている。

キットサプライヤー・スポンサー

  • 今季よりユニフォームシャツの鎖骨部分にスポンサー広告を掲示することが可能となった。 (鎖骨スポンサーは両側でスポンサーが異なる場合のみ左右を表示する。)

レギュレーションの変更点

本年のレギュレーションの最大の変更点として、「J2からJ1への昇格」についての変更が挙げられる。2017年6月27日に概要が発表され、2017年12月12日に大会方式および試合方式が発表された。

具体的には、2017年シーズンまでは「上位2クラブが自動昇格、3位から6位までの最大4クラブがJ1昇格プレーオフに参加し、勝者がJ1昇格」とされていたものが、「上位2クラブが自動昇格、3位から6位までの最大4クラブとJ1の16位がJ1参入プレーオフに参加し、勝者がJ1昇格 (残留)」と改められたものである。参入プレーオフ決勝は実質的にJ1とJ2の入れ替え戦となる (J1とJ2のクラブが昇格・残留を懸けて対戦する方式は2008年まで行われたJ1・J2入れ替え戦以来、10年ぶり)。なお、J2のJ1ライセンス未取得クラブが6位以内に入った場合は参加クラブ数が変更となる。

リーグ概要

シーズン当初の上位争いの予想では、降格組の大宮を筆頭に、前年J1昇格プレーオフ決勝で引き分けてあと一歩のところで昇格を逃した福岡、さらに降格組の新潟・甲府、ここ数年上位争いに絡む松本などを予想する声が多かった が、リーグ前半戦で上位に絡んできたのは、3年目を迎えた片野坂知宏が積み上げた戦術に経験値と理解度の高い新戦力が加入して戦い方の幅を広げた大分、新たに監督に就任した霜田正浩の手でオナイウ阿道・小野瀬康介を中心とした攻撃的スタイルを取り戻した山口、4年目を迎えた相馬直樹が「勝つ方法、勝ちに近づく方法を、ある程度チームで共有できている」と語るように戦術の熟成が進んだ町田、さらに実力者を多く新加入させ、開幕5戦で失点わずか1と堅守の光る岡山 といった、前年昇格争いに絡めなかったチームだった。このうち、序盤好調だった岡山は第17節から6戦勝ち無し(3分け3敗)となるなど徐々に勢いを失い、以後も白星と黒星を交互に繰り返すようになり優勝・昇格争いから脱落、山口も首位に立った第19節の後、小野瀬の移籍もあって14戦勝ち無し(7分7敗)と失速して同じく優勝・昇格争いから脱落した。その後上位争いに絡んできたのは、開幕6試合未勝利(4分2敗)でスタートダッシュに失敗したものの、FW高崎寛之・MFセルジーニョ・FW前田大然という特徴の異なる攻撃陣が絡み合い、安定感のある守備も相まって 徐々に勝ち星を積み重ね、折り返し直後の第22節で首位に立った松本、さらに序盤で中位以下に停滞したものの、シーズン終盤にかけてリーグ屈指の中盤が本領を発揮して一気に調子を上げてきた横浜FC、ロティーナ体制2年目で堅実な安定感のある戦い方を繰り広げる東京V、開幕以来上位をキープし続け手堅い戦い方は出てきているものの要所で守備のほころびも見え始めた福岡、三門雄大・大山啓輔のダブルボランチを中心にFW大前元紀を擁し攻守のポテンシャルの高い大宮 が絡み、これに大分・町田を加えた7チームがどこも大きく抜け出せないまま混戦模様による上位争いが終盤まで繰り広げられることになる。

最終節の前々節である第40節には2位松本vs5位東京V、3位町田vs6位福岡、4位横浜FCvs首位大分という上位7チーム中6チームが直接対決という試合が組まれ、松本・横浜FC・町田が勝利(大宮は金沢と引き分け)し松本が首位に浮上して2位大分と3位町田が勝ち点で並ぶ。続く第41節では上位7チームがそろって勝利。この結果、首位松本・2位大分・3位町田・4位横浜FCまでが優勝および自動昇格圏となる2位以内の可能性を残し、5位東京V・6位福岡・7位大宮がJ1参入プレーオフ (PO) 圏内を争うことになった。特に、J1ライセンスを持たない町田が最終節を前に4位以内を確定させたことから、『自動昇格枠が1減(J1からの自動降格枠が1減)』もしくは『PO参加チーム数が1減(J2から3チーム)』のいずれかになることが確定した。

迎えた最終節、勝ち点で頭一つ抜け出していた首位松本はホームで11位徳島を迎え撃つ。今季最多の19,066人の観客を集めた試合は前半から松本が攻め込む場面を作るもののシュートが枠内に飛ばず、MFセルジーニョの前半での負傷交代というアクシデントもあり得点を奪えず、それでも後半の徳島の反撃を凌ぎきりスコアレスドローで終える。一方、勝ち点1差で追う2位大分はアウェイで12位山形と対戦。前半18分に大分MF星雄次が挙げた先制点を終盤まで守っていたが、後半アディショナルタイムに山形MFアルヴァロ・ロドリゲスにミドルシュートを決められ、土壇場で引き分けに持ち込まれる。大分と勝ち点で並んでいた3位町田はホームでPO進出を争う5位東京Vを迎えた「東京クラシック」となり、こちらも今季最多の10,013人と1万人越えの観客を集めた。J1からの降格枠数に絡むため注目を集めたこの試合、後半31分に東京VのFW林陵平のループシュートで先制を許すも、その6分後には町田DF大谷尚輝のゴールで同点に追いつく。上位2チームが引き分けたため勝ち越せば町田の逆転優勝となっていたが、その後はゴールを奪えず、こちらも1-1のドローで終了。4位横浜FCはアウェイで8位甲府と対戦し、後半25分にMF齋藤功佑のゴールで1-0で勝利する が、松本が引き分けていたため松本に追いつくことはできず、勝ち点で並んだ大分にも得失点差で追いつかず町田を上回るのが精一杯。この結果、リーグ最少失点で堅守で勝ち抜いた松本の優勝と4年ぶりのJ1昇格、リーグ最多得点で勝ち上がった大分の6年ぶりのJ1昇格が決定。横浜FCは3位でPOに回ることになり、4位町田がPOに進出できないため、1回戦をシードされることになった。PO進出争いでは、6位福岡がアウェイで19位岐阜にスコアレスドローとなった一方で、7位大宮はアウェイで14位岡山に対し、後半7分にMF嶋田慎太郎が退場となる苦しい展開ながら後半22分にDF菊地光将のゴールで勝利し、勝ち点で福岡を上回ってPO出場枠に滑り込み。逆に、福岡は最後に7位に後退し、PO進出を逃した。優勝した松本の勝ち点77はJ2が22チーム制となった2012年以降で以降最も少なく、一方で6位東京Vの勝ち点71はJ2が22チーム制となった2012年以降で最多タイであり、上位争いが史上まれに見る激戦であったことを物語る数字となった。

一方の残留争いは、シーズン前半から昇格組の栃木と、京都・讃岐・愛媛で残留ラインの20位以上を争う展開となっていたが、京都と愛媛が監督交代の後徐々に持ち直しの気配を見せた一方、低迷から抜け出せない讃岐と、前半戦一時は6位につけたものの第11節からの4連敗後ホーム水戸戦の勝利を挟んで13戦勝ち無し(3分10敗)と大スランプに陥った熊本の2チームが他から引き離される展開となり、第39節終了時点で熊本が、第40節終了時点で讃岐が それぞれ降格圏の21位以下となることが決定。最終節で、熊本はホームで愛媛に勝利した一方で讃岐はホームで京都に敗れた結果、熊本の21位・讃岐の22位が決定し、この時点でFC琉球のJ3優勝・J2昇格が決まっていたことから、讃岐のJ3降格が決定した。熊本はJ2ライセンスを持たないアスルクラロ沼津がJ3で2位以内に入る可能性があったためシーズン終了時点では降格決定とはなっていなかったが、11月24日・25日に行われたJ3第33節の結果、鹿児島ユナイテッドFCの2位が確定したことにより、熊本のJ3降格も決定した。

結果

順位表

順位推移表

1節-21節

22節-42節

最終更新: 2018年11月17日
出典: J. League data

戦績表

J1参入プレーオフ

2018 J1参入プレーオフ2018 J.League J1/J2 Play-Offs

J2の4位にJ1ライセンスを持たないFC町田ゼルビアが入ったため、J2から3チームとJ1の16位による争いとなった。

6位の東京Vが5位大宮、3位横浜FCを下して決定戦まで勝ち上がったものの、J1・16位の磐田に敗れ、J1昇格を逃した。

表彰

得点ランキング

最終更新は2018年11月17日の試合終了時
出典: J. League Data

ハットトリック

Note: 4 1試合4得点 (H) – ホーム (A) – アウェイ

月間MVP

観客動員

最終更新:2018年11月17日
出典: J. League Data
註記:
前シーズンはJ1。 前シーズンはJ3。

注釈

出典

関連項目

  • 2018年のスポーツ
  • 2018年のサッカー
  • 2018年のJリーグ
  • 2018年のJ1リーグ (J1)
  • 2018年のJ3リーグ (J3)
  • 2018年のJリーグカップ
  • 天皇杯 JFA 第98回全日本サッカー選手権大会

外部リンク

  • Jリーグ公式サイト



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