『犬姫様』(いぬひめさま)は陣出達朗の小説。またそれを原作とする1952年2月15日に公開された新東宝製作の映画。
あらすじ
飢饉にあえぐ天明のころ、江戸の裏長屋に「犬姫様」と言われるほど犬好きな娘・お美弥がいて、父・海の弥太郎と共に住んでいた。そのお美弥の婚礼の夜、父が殺され、秘蔵の皿「残月丸」とともに花婿まで消えてしまった。花婿の清二郎こと峠文之丞は犯人と思われてしまう。
残月丸は瀬木一味によって老中・田沼憲次に献上される。残月丸はもともと満月丸という皿と夫婦皿で、元アイヌの首領一家に伝わる家宝だった。
映画
スタッフ
- 監督:中川信夫
- 製作:伊藤基彦
- 脚本:友田昌二郎、池上金男
- 原作:陣出達朗
- 撮影:安本淳
- 音楽:服部正
- 美術:梶由造
キャスト
- お美弥:花柳小菊
- 峠文之丞:水島道太郎
- 大関勢之助:戸上城太郎
- 田沼憲次:江川宇礼雄
- 瀬木甚九郎:冬木京三
- 横睨みの六:中村是好
- 板倉伊勢守:汐見洋
- 海星斎:坪井哲
- 琵琶の三郎次:月形龍之介
- 金丸陣兵衛:杉山昌三九
- 銀猫のお柳:宮川玲子
- 夏乃:江戸川蘭子
参考文献
- 『地獄でヨーイ・ハイ!中川信夫 怪談・恐怖映画の業華』ワイズ出版、2000年。ISBN 4898300332。


